人類が初めて人工衛星を宇宙空間に放ってから60年あまり。
いまや宇宙開発のメインプレイヤーは、国家や政府機関から、民間企業やスタートアップに移りつつあります。
ここ数年の宇宙産業の変化には特に目を見張るものがあり、その進歩のスピードはとどまることを知りません。
リユーザブルロケットの実用化、民間宇宙旅行サービスの実現、そして私たちのような宇宙スタートアップの爆発的な増加。
これらは、今、この瞬間、この時代にすでに起きている現実です。
そして、今、世界中の宇宙スタートアップが掲げている、宇宙輸送、宇宙建築、宇宙での資源採掘や新物質・新素材の開発・製造などのプロジェクトは、もはや遠い未来の夢物語ではなく、近い将来必ず「現実」になる事ばかりです。
時代の変化は、常に私たちの想像を超えていきます。
果たして私たちは20年前、情報端末がここまで小型化し、ここまで高度な機能を持つようになることを予想していたでしょうか。
果たして私たちは15年前、自動車にここまでのカメラやセンサーが搭載され、自動運転技術の実用化がここまで進むことを予見していたでしょうか。
果たして私たちのうちのどれだけが、10年前、民間のスタートアップがロケットを作り、月探査を目指し、人工衛星を大量に宇宙に打ち上げる世の中が来ると信じることが出来たでしょうか。
私たち人類は今、「宇宙の世紀」を視界にとらえつつ、すでに本格的な宇宙開拓時代に突入しています。
そして、その影響は宇宙空間に限られた話ではなく、むしろ地球の社会経済が宇宙空間を本格的に取り込み、拡張され、全体に大きな影響を及ぼしつつあります。
GPSの精度は誤差数センチまで向上し、小型衛星ですら、地上を撮影した画像の分解能、解像度が1メートルを切る時代です。
2020年代には、地上のインターネットはすべて人工衛星から直接届けられ、富裕層は世界一周旅行と同じ感覚で宇宙旅行を楽しむようになるでしょう。
人類の経済圏が、古来、とめどなく拡大しつづけた流れは止まりません。
人々の歩みは止まらないのです。
私たちは、その可能性を疑うよりも信じ、むしろ未来を描き、そこに技術や資本、時間や人的リソースを積極的に投資しくことで、新しい宇宙時代のスタンダードを作っていこうとしています。
本日お越しいただいた皆さんは、すでに私たちの仲間です。
皆さんにもぜひ、宇宙の可能性を信じてほしい。
私たち宇宙スタートアップの行く末を信じ、応援していただきたい。
同じ想いを持った仲間を増やしていっていただきたい。
その一つ一つの想いや行動が、私たちの大きな力になります。
(4月6日開催 ワープスペース主催イベント「WARPSTATION」にて)